カルシウムの不足を防ごう。

乳製品

カルシウムは吸収が悪いために、レシピ集を参考にしっかりと摂取し不足を防ぎ、骨を育てましょう。
又、カルシウムはマグネシウムとのバランスが非常に重要ですので、サプリメントで摂取する場合は注意しましょう。
水酸化カルシウムや塩化カルシウムなど効果の解説もあるので参考にして下さい。

カルシウムとは?

カルシウムは人が生きていく上で欠かせない栄養素の一つで、体内では99%が歯と骨に存在し、人間の骨格を形成しています。 残りの1%は血液や細胞内に存在し、心臓の機能調整や筋肉の収縮や弛緩などの、大変重要な働きをしています。

何故、カルシウムは不足しやすいのか?

厚生労働省が発表している国民健康・栄養調査結果(平成15年度)によれば、日本人(成人)の1日当たりのカルシウム摂取量は約510mgとなっています。成人の目標量の600mgには及ばない結果となっています。

何故このような状況になっているかというと、カルシウムは通常の食事では体内に吸収されにくいことが原因とされています。
個人差もありますが、吸収率が最も高いといわれている牛乳でさえ40%程度といわれています。ちなみにカルシウムが不足すると、以下のような症状が出る場合があります。

  • 歯や骨がもろくなる。
  • イライラしやすくなる。
  • 高血圧症や動脈硬化のリスクを高める。
  • 心臓の筋肉の収縮異常を起こし、心筋梗塞のリスクを高める。
  • 出血時に、血が止まりにくくなる。

目標量600mgの、カルシウムを摂る方法。

下表に、1日当たりに必要なカルシウム量を摂取するための食材をまとめました。
吸収率については無視していますので、実際には2倍以上の摂取が必要となる場合が多いです。

牛乳 600cc
大根の葉 300g
いわしの煮干し 110匹
こまつ菜 2把と半分
にしん 6匹
木綿豆腐 2丁弱

吸収率を加味すると、牛乳の場合は1日当たり1.2リットル以上を飲むこととなりますので、サプリメント等で補うのが現実的でしょう。

カルシウムの効能

一般的には骨や歯の形成や維持に欠かせない栄養素として認知されていますが、他にも様々な効能がありますので、代表的なカルシウムの効能を以下に示します。

カルシウムが骨粗鬆症を予防します。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨の量が減ってスカスカになった結果、骨がもろくなってしまう病気です。
老化に伴う骨量の減少は誰にでもありえることですが、最大骨量が多ければ減少しても骨粗鬆症になる危険性はありません。日本人に骨粗鬆症の患者が多いのは、カルシウムを十分に摂取していないからです。
骨粗鬆症にならないためにも、日頃から十分にカルシウムを摂取して、最大骨量を多くしましょう。

高血圧を予防します。

高血圧は、塩分の過剰摂取が原因といわれていますが、実はカルシウムが不足することでも高血圧を招くことがいわれています。 体内から不足すると、血液中のカルシウム濃度をあげようとして、副甲状腺ホルモンなどが働きだし、心臓や血管の収縮を助長することで血圧の上昇に関与します。

カルシウムは、天然の精神安定剤です。

イライラしている人は「カルシウム不足では?」と言われたことはありませんか?
カルシウムは血液中に一定濃度で含まれていて、神経の伝達機能及び興奮の抑制などの役割を担っています。
血液中の濃度が減少すると、感情のコントロールがみだれ、イライラの原因となります。
したがって、日ごろからの摂取を心がけましょう。

妊婦さんにもカルシウムは必要です。

妊婦さんは、ビタミンB群に含まれる「葉酸」を摂取することが推奨されているのはご存知かと思いますが、実は、カルシウムも大事な栄養素なのです。

妊娠すると、おなかの赤ちゃんは胎盤を通して母体からカルシウムを受け取り、骨や歯を作ります。母体からは毎日150mgのカルシウムがおなかの赤ちゃんに移行するので、多め摂取する必要があります。

発育盛りの子供には、カルシウムは特に重要です。

成人の1日当りの摂取目標量は600mgですが成長著しい子供には、1日当り、700~900mgも必要とされています。(2005年厚生労働省食事摂取基準より)

カルシウムが不足した場合には、身長を伸ばすために重要な骨格形成に悪影響を与えたり、骨折しやすくなるため、子供には特に重要とされています。
また、「キレやすい」子供とならないよう、情緒不安定を防ぐためにも、子供の頃からしっかりと補給することが望ましいのです。

マグネシウムとのバランスが大事です。

カルシウムとマグネシウムは、兄妹ミネラルといわれているほど、とても深い関係があります。

カルシウムは、動脈を収縮させて血圧を上げて、一方マグネシウムは、動脈を弛緩させて血圧を下げる働きを持っています。
このようにお互いが働きあいながら、血圧を正常に保ちます。

理想的な摂取バランスは、「Ca2:Mg1」の割合といわれていますが、カルシウムは吸収率が悪いので、「Ca3:Mg1」であることがベストという報告もあります。

カルシウムの化合物

カルシウムは、いろんな物質と結合しやすい特徴があります。以下のような物質もあるますので紹介します。

乳酸カルシウム

水に溶け易い性質を持っており、栄養強化用のカルシウム剤として利用されています。

炭酸カルシウム

水に溶けにくい性質を持っており、チョークや、パウダー、化粧品の原料、歯磨き粉など、多くの用途に利用されています。

水酸化カルシウム

やや水に溶けにくい性質を持っており、グラウンドに引く白線などに利用されています。

塩化カルシウム

水に溶け易い性質を持っており、凍結防止剤、融雪剤、食品添加物などの利用されています。

牛乳はしっかり摂った方が良いの?

カルシウム不足を補うには、牛乳をたくさん飲むことがお勧めですが、厚生労働省の調査によって、乳製品が前立腺ガンの発症リスクを高める事が分かったそうです。

本調査は、95年と98年時点で45~74歳男性の約4万3000人を対象に、04年までで前立腺がんを発症した人の乳製品摂取状況を調べたもので、摂取量が多い人に発がんのリスクが高まる傾向があることが判明しました。

厚生労働省の研究班は「乳製品の摂取を控えた方がいいかどうかは総合的な判断が必要で、現時点での結論は出せない」としているものの、本調査によって、乳製品を摂る人が摂らない人に比べて1.6倍もの発がんリスクを高めている傾向が見られているため、単純にカルシウムが欲しいといって、牛乳をがぶ飲みするのは、今後の動向を見ながら安全性を見極めた方がいいかも知れませんね。

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